◎マテリアル

まずは撮影機材。
左の写真は私の撮影機材です。


1.一眼レフデジタルカメラ
2007年1月現在、殆どの一眼レフデジタルカメラでQuickTimeVRは作成可能です。ただし、魚眼レンズや広角レンズが用意されているメーカーの ものの方が、比較的容易に作成できると思います。私はNikonD200を使用しています。


2.レンズ
QuickTimeVRを作成する場合、通常全方向を撮影します。レンズの画角が広角であればあるほど撮影枚数は少なくて済みますが、逆に画角が狭いレン ズで枚数を多く撮影すれば解像感は増します。

フィッシュアイレンズは一回の撮影で広範囲が写せるので、QuickTimeVRを作成する場合によく利用されます。SIGMA8mm フィッシュアイは上下左右の画角が180度(円周魚眼)、Nikon10.5mmフィッシュアイは対角方向に180度(対角魚眼)の画角があります。(CCDが APS-Cサイズの場合、画角は狭くなります。)これらフィッシュアイレンズを使用すると水平方向に4〜6枚と上下方向にそれぞれ1枚、合計6〜8枚撮影 すると全方向の画像が揃います。私はSIGMA8mmフィッシュアイを使用しています。


3.パノラマヘッド(雲台)
全方向を定点から撮影するためにカメラを固定するものがパノラマヘッドです。カメラの焦点を中心にカメラが回転するように固定できます。これによってカメ ラと全ての被写体との距離が一律になり、それぞれの画像を結合した際に矛盾が生じなくなります。このカメラの焦点をノーダルポイントと言います。レンズと カメラの組み合わせによってノーダルポイントは変化します。NikonD200+Sigma8mmの組み合わせでは、Sigma8mmの金冠の部分から 2〜3mmカメラ側のようです。ノーダルポイントについてはこちらが わかりやすいかも。

私が使用しているパノラマヘッドは、マンフロット社の303SPH MULTI ROW PAN HEADというもので、水平方向以外にも上下方向 にもカメラが回転できるマルチロウ(全方向)タイプです。また、色々なカメラとレンズの組み合わせでも対応出来るように、自由に調整出来る仕組みになって います。カメラやレンズの重さで歪んだりずれたりしないようしっかりとした作りですが、2kgと重いのが難点です。


4.回転ヘッド
回転ヘッド300Nも303SPH MULTI ROW PAN HEADの一部です。水平方向に回転します。クリックストップ機能があり、いちいちメモリを見なくてもカチッ、カチッと軽い抵抗感によって撮影すべき方向 が判別できるようになっています。


5.水平出し用ヘッド
回転ヘッドの下にある水平出し用ヘッドは、同じくマンフロット社の410 JUNIOR GEARED HEADというものです。左右、上下、水平回転調整用 のハンドルがあり、ハンドル回した分だけ微妙な傾き調整が素早く出来ます。1.22kgと重いのが難点ですが手放せません。


6.三脚
これはどのようなものでも良いと思いますが、重いカメラやヘッドを回転させますので、三脚があまり貧弱だとゆらゆら揺れたり、三脚の位置がずれたりしてし まいます。折角あわせたノーダルポイントなのに、撮影中に三脚が動いたりしてしまっては意味がありません。私はマンフロット社の055MF3 055 MAG FIBER TRIPOD 3 SCTを使用しています。


私の機材はかなり重装備の部類に入ると思います。三脚や パノラマヘッドには、もっと軽いものも沢山ありますが、軽さ(=撮影の容易さ)と精度は反比例する傾向にありますので、自身の撮影スタイルやVR生成方法 によって選ぶ必要があるでしょう。一脚やロングポール、究極は手持ちで撮影し、三脚では決してとれないアングルの作品を制作される強者もいらっしゃいま す。私も手持ちで撮ってみたことがあります。えらく画像処理は大変ですが、まぁ何とかなるものです。他の様々な機材に関しては、京都のにのみやさんのブログが日本 一詳しいでしょう。